三周全工業株式会社
検討から約4ヵ月とスピーディーに導入!
保全業務にゆとりが生まれてより詳細な記録やメンテナンスを実現

三周全工業株式会社

業種:製造業 フォークリフト部品の溶接加工、その他機械加工、治工具製作

1969年創業の三周全工業株式会社様は、高い溶接技術を誇るものづくり企業です。その技術力の高さからフォークリフト部品の中でも大きな力が加わるマスト部分の溶接を手掛けています。同社では、平均年齢35歳前後、約70名の従業員が働いています。2019年には取引先である株式会社豊田自動織機様からは、優れた原価管理と品質評価され、社長表彰(原価優秀賞)を受けるなどその品質には定評があります。 現在、「MENTENA」のStandardプランをお使いいただいている三周全工業株式会社で保全業務に取り組む管理グループの鈴木様に、MENTENA導入のきっかけや、導入後の変化などを伺いました。

課題

  • 定期点検履歴データの保全や管理が煩雑で把握できていなかった。

  • 将来の保全管理の世代交代やスムーズな引き継ぎをするための保全データ管理ができていなかった。

  • 保全履歴をPC上でエクセルなどに入力していたため、入力業務が煩雑だった。また、機器のトラブル対応の情報共有ができていなかった。

効果

  • 長期点検の計画や消耗品の交換頻度が可視化され、計画的な保全管理ができるようになった。

  • 保全管理の報告書の共有をMENTENA上で行えるようになり、生産グループと保全管理グループ間の情報共有がシームレスにできるようになった。

  • スマートフォンから保全履歴や写真を入れられるため、保全管理記録が簡易化。それぞれの機器に貼り付けたQRコードから現地で過去のデータ参照もできるようになった。

【お客様インタビュー】
保全管理技術とデータの蓄積で将来の世代交代に備えたい!

長年フォークリフトの溶接加工を得意としてきた三周全工業株式会社(以下、当社)の主要なお取引先は、フォークリフトの生産・販売で世界トップクラスのシェアを誇る世界的な企業様。生産技術の向上や生産管理などで多くの助言をいただいています。今回、MENTENAを導入するきっかけとなったのは、他社の生産現場で設備保全の世代交代がうまくできず、生産ラインがストップした事例を知ったから。お取引先様からも、「安定的な生産のために生産機器の保全管理の履歴やデータ蓄積の方法を見直してほしい」との声をいただき、クラウド設備保全システムの導入検討が始まりました。

現在、当社の管理グループで保全業務に取り組むスタッフは私含めて2名。ロボットと工作機械それぞれを1人が担当。私はロボットを担当しながら、工作機械を担当する部下から保全管理の報告を受け、監督する立場にありました。2名体制で保全管理を行っていると、どうしても日常業務に追われてしまい、保全管理の履歴やデータの記録に時間がしっかりと確保できません。そのため、数年前の管理履歴は担当者の記憶を頼るしかない状況で、それに課題を感じていました。

日常業務の改善という視点から見ると、ほかにも設備保全システムの導入にメリットがあるのではないかと感じていました。
例えば、これまでは日常点検を紙ベースで、定期点検や修理の履歴はエクセルで管理していました。入力をするのは工場現場から事務所に戻ってからになるので、デスクに戻って入力するのも大変でした。加えて、私たち管理グループに依頼せずに、簡単な機器のトラブル対応は生産現場で実施する場合もあり、トラブル発生や対応履歴の情報共有があまりできていなかったのも課題でした。また、報告書が残っていても「センサー交換」としか記載されておらず、何のセンサーで何のために交換したのか経緯がわからないという事態も多発していました。

サービスを10社ほど検討した結果MENTENAの導入を決定!

取引先の企業では、ゼロからオーダーメイドで生産現場に合わせたクラウド保全管理システムを構築したそうですが、導入コストや導入までのスケジュール感を考えると、そこまでの規模は現実的ではないと思っていました。また、自社独自のシステムにしてしまうと、定期的なメンテナンスやシステム改修などのランニングコストも加味しなければいけません。今まで何もクラウドで保全データの管理を行ってこなかった当社にとっては、どんなシステムがベストなのか手探りでしたから、初期コスト・ランニングコストに多額の費用をかけるのはリスクが高いと判断しました。

そこで検討したのが既存のクラウド保全管理システムサービスの活用ですが、MENTENAの導入を決めるまでに、10社ほどリサーチ・検討しました。
数あるシステムの中でも、MENTENAはスマートフォンやタブレットから写真のアップロードやデータの入力ができること、部署を超えた報告書などのデータ共有がしやすいことなど機能が充実している点に惹かれました。コストもサブスクリプション制で、システム導入を予定していなかったときに設定していた保全管理グループの予算内にも収まる費用感でした。

当初の目的としては、業務改善や効率化よりも世代交代に備えた履歴データの蓄積と管理が第一でしたので、そうした意味でも必要十分の機能が搭載されていると判断しました。

準備期間は2週間。導入から稼働までのスピード感も重視

MENTENAを導入したのは2023年1月です。トライアルを前年の11月〜12月に実施したのち、2週間ほどの準備期間を経て本格導入しました。

通常は準備期間に1〜2ヵ月ほど必要と伺っていましたが、当社ではもっとスピーディーに導入まで持って行きたいと考えていました。基本設定やマスター登録、履歴データの登録などを行う専任の担当を1人配置して集中的に行いました。

ここまでスピーディーに進められたのは、当社の生産現場の改善指導も行なってくれているお取引先様から「できるだけ早く体制を整えるべき」とアドバイスしていただいていたことと、経営陣や社内からの理解が得られていたのが大きかったかもしれません。

タイムリーかつ詳細な保全データの蓄積が実現

当社では、MENTENAの管理IDを私たち管理グループだけでなく製造グループ・総務に付与しています。製造グループには、私たち管理グループに依頼するまでもなく現場で対応できる小さなトラブル対応の履歴を入れてもらっています。また、総務は修理部品や交換部品の発注経費の入力などを担っています。

特に、私たち自身が入れない製造グループでのトラブル対応の履歴も把握できると、故障や不具合の発生時に原因究明がしやすくなると感じています。設備機器ごとの履歴も、MENTENA管理画面のダッシュボードに最新の情報が反映されるので、タイムリーに状態を把握できます。製造グループからも、私たちが実施した保全の内容をMENTENA上で把握できるのが便利だと好評です。

また、管理グループでは作業計画や保全履歴の入力をメインで実施しており、現場で保全した内容を逐一入力できるので業務の効率化につながっています。私たちは基本的に会社から支給されたスマートフォンで入力を行っていますが、不具合箇所や交換部品の写真もその場で撮影してすぐにアップロードできる簡単さに驚きました。

機器に貼り付けたQRコードですぐに履歴を参照できる

もう一つ、役立っているのがQRコードから機器ごとのデータを参照できる機能です。今までは、製造機器は品番が機材の裏にあったり、内側に記載されていたりすることから、毎回確認するのが手間でした。少しでも手間を減らそうと、設備番号を紙に書いて機材に貼り付けていましたが、使っているうちに汚れたり破れたりして貼り直すのも手間でした。

MENTENAのシステムならQRコードが記載されたシールを機器の見えやすい場所に貼れば良いだけなので、データを入力するスマホからQRコードを読み込めば、使われている部品の品番や過去の保全履歴が参照できます。これにより大幅に業務時間が短縮できました。

これからの「MENTENA」に期待すること

今後は、作業計画履歴をもっと活用していきたいと思っています。また、部品や予備品の管理もMENTENAの導入により行いやすくなると期待しています。些細な修繕や部品交換履歴も入力できるようになったため、消耗品の修理頻度の予測が簡単になりました。部品の寿命も可視化されることで、予備品の確保や補充計画が立てやすくなっています。

設備保全に関するシステム導入は、すぐに目に見えて生産率のアップや生産コストの減少という数字の結果が見えにくい部分です。けれど、長い目で見て必ず自社の利益につながる部分ですし、リスク管理にも役立ちます。データの蓄積から、今後はそのデータをどう生かすかという点にも視野を向け、MENTENAを活用していく予定です。

三周全工業株式会社

1969年創業。愛知県西尾市に工場を持ち、トヨタ・フォークリフト部品の溶接・加工を行うものづくり企業。溶接に関する技術力の高さには定評があり、機械加工や治工具の製作、自社製品の開発も手掛ける。中小企業としては愛知県内初となる安全衛生優良企業認定を2022年に獲得するなど従業員の安全管理やメンタルヘルス対策にも積極的。人間にしかできないものづくりの技を継承するために、職場環境の整備を行う一環として、設備保全の効率化やデータの蓄積に乗り出している。

http://www.sanshu-zen.co.jp/

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