IATF 16949を満たす品質マネジメントにMENTENAを活用!経営者も設備の状況をタイムリーに把握

株式会社新城製作所

業種:製造業 締結部品製造、締結部品取付用周辺装置の製作、冷間圧造工具製造

自動車製造には欠かせない締結部品の製造や冷間圧造工具の製造などを手掛ける株式会社新城製作所様は、1943年創業のねじ製造企業です。独自に開発したピアスナットは、溶接がいらないため環境負荷の少ない自動車部品として、海外からもニーズが高い製品です。高い品質管理が求められる、マネジメントシステム規格IATF 16949も取得されている新城製作所様では、「MENTENA」のStandardプランをお使いいただいています。 今回は、保全のご担当者様に、導入に至る経緯や、導入後の変化、今後の展望をインタビューさせていただきました。

課題

  • 複数拠点がある工場ごとに保全データを管理していたため、多拠点のメンテナンス状況や交換部品の在庫状況などを総合的に把握できなかった。

  • 突発保全が多く、メンテナンス担当者は常に突発対応に追われる状況になっていた。そのため、計画保全をする余裕がなかった。

  • 国際基準IATF 16949で要求されるメンテナンス要求事項を満たすための保全データの取得や把握、管理に手間がかかっていた。

効果

  • 多拠点の保全データや保全状況も把握できるようになったことで、長期的な目線での設備保全計画や設備投資を判断するための情報がすぐにわかるようになった。

  • 計画保全の実現に向けて、各工場内での突発保全の頻度や状況をデータ化。現在の保全状況を把握することで、予知保全の計画が立てやすくなった。

  • 社内での設備メンテナンスに関する承認もMENTENAで行い、書類作成の手間削減と同時に経営者もデータを閲覧できるようになったため、設備の状況をリアルタイムで把握できるようになった。

【お客様インタビュー】
国際基準IATF 16949の求める設備保全水準を満たすための現場負担を減らしたい

1959年創業の株式会社新城製作所は、自動車などで使われるピアスナットやクリンチボルト、溶接ナットなどの製造を手掛けています。その中でも、溶接を必要としないピアスナットは環境負荷の少ない製品として、海外からの需要も多く国内外の自動車メーカーやハウスメーカーなどが使う製品を世に送り出し続けています。

当社には、大阪府岸和田市内に3つの工場を構えています。国内の各工場に保全担当者が常駐し、日々工場の設備保全を行っているのですが、保全体制の弱さは経営者も私自身も強く感じていました。 例えば、突発的な機械の故障によって、製造ラインが停止してしまえば、生産効率は当然下がってしまいます。保全担当者も突発保全に追われてしまい、計画的な保全ができないことに課題を感じていました。

また、日々の点検履歴の管理やデータの管理は紙やExcelベースで行っていたことから、国際基準IATF 16949で求められる保全水準を実現するためのデータ取りやデータの管理、機械の稼働率などの統計データの算出に、時間がかかっていました。紙ベースでのデータ管理も多かったことから、蓄積してきた保全データの精度が低かったのも課題でした。かねてよりIATFの審査でも改善項目として設備保全のデータ管理は指摘を受けていたため、設備保全体制の整備は経営目線でも、現場目線でも急務だったと言えます。

「いかに簡単に使えるか」が設備保全システム選定のポイントに

MENTENAの導入に至る前には、設備保全データを管理するシステムをオリジナルで作ってもらうということも考えました。また、Excel管理をしていましたので、よりExcelのシステムを作り込むことはできないかという話もあったのですが、ゼロから仕組みを作っていくことは大きなハードルでした。また、せっかく自分たちで構築したとしても、使い勝手が悪くて結局使わなくなるというリスクもあり、一歩踏み出せずにいたのが実情です。

設備保全のシステムは他にもいろいろありますが、比較してみると操作のシンプルさという点が、MENTENAは頭ひとつ抜けていました。マスターさえ作ってしまえば、あとは画面上に必要事項を入力していくだけですので、PC作業が苦手な保全担当者も、比較的使いやすいのではないかと期待しました。

まずは一度トライアルで操作性などを確認したうえで、導入を決断。まずは管理データを入力するマスターを整えることからスタートしました。

管理記録を整理して、より精度の高いデータ蓄積に

MENTENAを導入して半年間は、過去の管理データの精査やマスターづくりを行いました。今まで、設備の管理台帳はあったものの管理番号がデータとは違っているなど、精度という点で見直さなければならない部分がたくさん出てきてしまいました。

過去の管理データと設備の状況を棚卸しできたという点では、いい機会になりましたし、避けて通れない工程だったとは感じていますが、この部分に時間がかかってしまったのは大変な部分でした。

おかげさまでやっとデータの精査やマスターづくりが一段落し、今後は部品の交換履歴や部品の品番など、あらゆる修理記録をMENTENAにデータ蓄積していける環境が整ったのが、現在の状況です。

「日常点検」のデータを確実に蓄積すれば計画保全もスムーズに

MENTENAの基本設定やマスター設定がひと段落し、部品データも着実に増えています。スマートフォンで交換した部品や故障箇所などの写真を撮影し登録できるため、より詳細な情報を蓄積できていると感じています。

日常点検の頻度は、設備によってさまざまですから、設備ごとの日常点検の抜け・漏れ防止にも繋がると感じています。また、MENTENA上で工場や機械ごとにフィルター掛けすれば、各拠点の状況が一目でわかる点も便利です。

今後は、日々の点検データや突発修理の履歴データをさらに蓄積することで、各設備の突発故障の頻度や内容などを可視化できれば、計画保全に活かしていけるだろうと手応えを感じています。

「MENTENAを通じた承認システムを設備更新・設備投資の経営判断に活用

当社では、MENTENAのシステムを使って設備保全に関する承認・決裁も行っています。申請された内容は、私や各担当者だけでなく、経営者も共有することが可能になりました。これにより、各工場の設備の状況をリアルタイムで経営者が把握できるようになりました。

歴史の長い当社では、老朽化している設備も少なくありません。突発故障の状況や整備頻度・履歴を経営者がいつでも見られるようにすることで、「今後、設備投資をどうしていくか」という長期的な経営計画を考えやすくなったと感じています。

設備更新や設備投資は金額的にも大きな部分ですから、リアルな状況を現場と経営層が共有し、計画的な保全・設備更新に繋げられるメリットは大きいです。

これからの「MENTENA」に期待すること

これまで、設備の修理申請は紙ベースで行うものもあれば、口頭ベースで済ませてしまったものもあり、全ての修理履歴が記録できていたとは言えませんでした。今後は、MENTENAのリクエスト機能を活用することで、修理申請の履歴も蓄積していきたいです。リクエスト機能をうまく活用することで、対応の抜け漏れの軽減や、対応の優先度をつけやすくなると感じています。

また、将来的にはタブレットを導入し、日常点検もMENTENA上にあるチェックシートにタブレットから現場で入力する体制を整えていきたいと思っています。これにより、点検記録の管理も省力化できると期待しています。

株式会社新城製作所

1943年創業。大阪府岸和田市に3つの工場を構えるねじ製造会社。2017年にはIATF認証取得、2019年には大阪府ものづくり優良企業賞を受賞するなど高品質な製品づくりには外部からの評価も高い。主力商品はナット。自動車産業・住宅産業でも多く使われている溶接ナットや、海外からの需要の高いピアスナットの製造、そしてボルトなど多岐にわたる製品を作り続けている。 社内で冷間圧造工具の製造も手掛けるなど、一貫生産体制を実現していることから、設備管理や保全は重要施策として取り組んでいる。

https://www.shinjo-mfg.co.jp/

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