MENTENAの有効活用によって、保全業務における統一ルールを構築!より正確な業務をスムーズに無駄なく推進する、仕組みづくりの第一歩

パナソニックエコテクノロジーセンター株式会社

業種:その他 家電リサイクル、リサイクル技術の開発・実証

パナソニックグループの一員として、家電のリサイクル事業という社会的に意義のある事業を手掛けるパナソニックエコテクノロジーセンター様。多種多様なリサイクル設備の保全業務の効率化、各種課題の解消のために「MENTENA」の導入を決断されました。
導入の経緯、それによって予想される今後の展望についてお聞きしました。

課題

  • 保全業務全体における統一された明確なルールがなく、スタッフ各人のスキルや判断力に頼った処理が多かった。

  • 人同士のコミュニケーション、紙による情報のやり取りが中心で、伝達ミスなどが発生していた。

  • スタッフ各人の状況判断や動きのタイミングにバラつきがあり、均一性のある業務が続かない面があった。

効果

  • 「MENTENA」の機能を生かすことで、業務全体に統一認識とルールが生まれ始めた。

  • 現場と保全担当の間で、紙による情報のやり取りを廃止できた。

  • 情報形式の統一化、蓄積によって、誰もが柔軟にトラブルに対応できる体制ができつつある。

設備保全業務を円滑に進めるための手順の統一が最大の課題

「トレジャーハンティング(宝探し)」を合言葉に、使用済みとなった家電製品からできるだけ良いリサイクル素材や原料を取り出すことが主な役割です。それを新たな商品の材料としてリサイクルするという循環型のしくみ確立の一翼を担っています。

工場に集まってくるのはテレビ・冷蔵庫・エアコン・洗濯機といったお馴染みの家電ですが、それらを効率的に解体するため、家電の特徴に応じた解体・処理方法を採用しています。
そのため、多種多様な設備(搬送・破砕・選別)などを導入しています。現場における、これら設備の保全は、パートナー企業2社のスタッフが担当してくれています。また、点検を担当するパートナー企業も1社あります。もしも設備に不備や故障、あるいはその兆候が見られる場合は、その3社から窓口業務を担当する製造課に連絡が入り、8名から成る当社の設備保全担当に伝わるという流れです。そして、具体的な対応の検討に入ります。

これまで、設備保全にかかわる担当者はラインを問題なく稼働させ続けるためにしっかりと個々の役割を果たし、成果を挙げてきていました。しかし、成果の大半は、突発故障に対する修理や改良保全といった事後保全でした。ラインの生産計画を守るために重要な設備稼働率を維持・向上するためには、事後ではなく予防保全が重要で、設備保全業務はまさに舵を切る転換点に差し掛かっていました。予防保全への転換を大きな課題として認識し、業務全体を見渡したときに、一連の保全業務を円滑、かつ効率的に進めるための「ルール」が明確に定まっていなかったという点が早急に解決しなければならない問題点の一つとしてあがってきました。

何から手を付ければいいのかわからない。そんな試行錯誤からスタート

当社の設備保全業務は、各担当者の個人的なスキル、および個々の判断力に頼る側面が大きかったことは否めません。情報伝達のタイミングや伝達方法、その処理の仕方や保全事例データの蓄積に至るまで、統一されたルールの中では行われていなかったのが正直なところです。もちろん、ある程度は決められたフォーマットの中で点検や保守は行われていました。ただ、現場から上がってくる情報に対するリアクションや処理のタイミングにバラつきがあったり、不必要なタイムラグが生じたりといった事例もありました。

こういった状況について、かねてから改善の必要性が議論されてきましたし、何らかのシステム導入による業務の最適化、これまで手書き帳票によってやり取りされてきた情報のデジタル化など、具体的な施策も検討されてきました。

ただ、これまで明確なルールのない中で行われてきた一連の作業内容を整理し、仕様を固めるには膨大なパワーが必要となります。また、管理のためのシステムを導入するにせよ、どこから手を付けるべきかが不明瞭です。さらに、当社専用の管理システムをゼロから構築するとなると、コスト的に見合うかどうかもわからないという問題も抱えることになりました。

「今、何をやるべきか」「どこを変えるべきか」の答えはMENTENAにあった

課題解決のために「MENTENA」の導入を検討することになったのは、もっとも重要な「業務ルールの整備」を確実に前進させてくれるツールだと思ったからです。
「MENTENA」でできることを精査していく中で、当社が業務改善のためにやらなければならないことは何なのかが可視化されていった印象があります。同時に、それまである程度イメージしていた、保全業務全体の理想像がより具体的なものになりました。ルール作りという意味では今後まだまだやるべきこと、調整すべきことはありますが、まずは将来の青写真が描けたという点で「MENTENA」の導入は正解だったと思います。

導入にあたっては、当社の描いている理想を「MENTENA」の機能がどのように担保してくれるのかといった部分や、足りない部分をどう補ってくれるのかといったことについて、八千代エンジニヤリングのご担当者と意見を交換する場を設けていただきました。その過程で、当社のやりたいことを「MENTENA」の機能に当て込んで合わせていけばいいという結論に至りました。さらに、現状をお話ししつつ、改善したいと思っているポイントについて、「MENTENA」のどの機能がどう対応するのかを細かくすり合わせられたことで、納得した形で導入に踏み切れたと思っています。

また、ゼロからシステムを発注し、構築するわけではないという部分も、導入の後押しになった要素のひとつです。自社専用のシステムを多額のコストをかけて作り上げることを目指していたら、失敗は許されないという思いから、及び腰になっていたかもしれません。サブスクリプション方式であるからこそ、導入に対する不安、リスクが回避され、社内でのコンセンサスが取りやすかったという一面もあります。

「人と人とのコミュニケーション」は大切、だけどそれだけが最善ではない、という現実を理解する

現段階での「MENTENA」の運用状況を見ると、徐々にではありますが、当社の保全業務フローに好影響を与えつつあると感じています。点検を担当するパートナー企業との連携については、紙による情報の交換を完全に廃止できました。あとはこれを横展開していくことで、伝達ミスの軽減、スタッフ同士のやり取りの効率化などが一気に進んでいくと思います。

これから運用を拡大して業務全体に活かしていくことを考えている段階ではありますが、既にいくつかのメリットがイメージできています。例えば、属人的なコミュニケーションから脱却することで、いわゆる「言った、言わない」「聞いた、聞いていない」といった無駄なやり取りはなくなります。また、特定の担当者以外の者が柔軟にトラブル収拾にあたれるようにもなります。さらに、保全業務の事例データの的確な蓄積が進むことで、見落としがちだった課題も「財産」としてストックしていけます。

現場とのやりとりの進化が、不変の「ルール」を整備するための原動力になる

何より重要視していた「ルール作り」については、「MENTENA」を中心に据えることで、「やるべきこと」「必要な情報」が何であるかが、より可視化されますので順調に進んでいくことと思います。また、ルールが整備されることがパートナー企業のスタッフも含めた保全にかかわるメンバーが全体として上手くまとまることに繋がり、時間、コスト、労力的にロスのない最適な業務が推進されることを望んでいます。

加えて、過去の事例データが整理・蓄積される点は、新しく加わる社員に対する「教育」の質を上げることにも繋がります。蓄積データが最良の教科書になるということです。業務の分担や引継ぎについても、今よりもスムーズに行えるようになるでしょう。

まだ導入して数カ月、「道半ば」と言っていい段階ですが、理想の業務フローを具現化するためにも、八千代エンジニヤリングさんとの密な連携を維持しながら、「MENTENA」を使った運用改善をやり切り、予防保全の確立を図りたいと思っています。

パナソニックエコテクノロジーセンター株式会社

「つくる→つかう→もどす→いかす」という流れを重視し、家電リサイクル業務を通じて循環型社会の実現を目指す同社は、2001年に操業開始。翌2002年にISO14001認証取得。2020年にはリサイクル処台数累計1600万台達成を達成した。環境保全協議会を設け周辺住民との定期的な意見交換を行ったり、工場見学を通じて小中学生の環境学習をサポートしたりと、地域社会との積極的な連携も進めている。

https://panasonic.co.jp/eco/petec/

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