スキルマップとは?導入目的・メリット・作り方・項目例を徹底解説!

公開日:2024/5/7

更新日:2024/5/7

従業員の能力やスキルを公平に把握するためのツールとして、多くの企業で導入されているのがスキルマップです。
各従業員が持つスキルが可視化されるため、人材配置・育成、人事評価といったさまざまな場面で活用できます。

しかし、いくら便利なツールでも、正しく作成しなければ適切な運用にはつながりません。

そこで今回は、スキルマップの概要から導入するメリット、目的、具体的な作り方までを徹底的に解説します。
自社に合ったスキルマップを作成し、組織の強化にお役立てください。

スキルマップとは?

スキルマップとは、各従業員が持つ能力やスキルを点数化し、一覧にした表のこと。国や企業によっては、スキルマトリックスや力量管理表、能力マップと呼ぶこともあります。

一般的にビジネスでは、業務遂行に必要な技能をはじめ、対人関係能力や情報分析能力などの幅広いスキルが必要となりますが、求められる能力は業種や職種によってさまざまです。スキルマップでは、必要なスキル項目とそれにともなう判断基準を定めることで、組織全体の業務効率化を図ります。

 

スキルマップを導入する目的・メリット

ここでは、スキルマップを導入する目的やメリットを5つご紹介します。

 

従業員が持つスキルの可視化

スキルマップを作成すると、各従業員の技能が一目でわかります。「誰がどういったスキルを持っているか」が明確になるため、組織内で不足しているスキルや強化すべきリスクを認識しやすくなるのがメリットです。

 

従業員のスキルアップ

スキルマップを活用すれば、部署や従業員ごとに持っているスキルが具体化されます。組織内でスキルが不足している従業員がいたとしても、どのような研修をどの程度行えばスキルアップにつながるのかが把握しやすくなるため、効率のよい人材育成を実現できる可能性が高まります。

 

従業員のモチベーションアップ

スキルマップによって評価基準が明確になれば、従業員は目標とすべきレベルや習得すべきスキルを把握しやすくなります。これまで以上にスキルアップを意識しながら業務を遂行するため、将来的に組織全体の生産性向上にも期待が持てます。

また、それぞれのスキルが公開されることで、従業員同士で競争心が芽生える可能性も。高いモチベーションを維持しながら、仕事に取り組めるようにもなるでしょう。

 

人材配置の効率化

スキルマップを活用すれば、得手不得手を踏まえて従業員を最大限能力の発揮できる部署に配置できるようになるため、生産性の向上につながります。特に、有資格者が必要となる業界では、従業員の保有資格が一覧で把握できるスキルマップが重宝されています。足りていないスキルがあれば、採用で重点的に必要な人材を補うことが可能だからです。従業員にとっても、配属後のミスマッチが起きにくいのは、働くうえで大きなメリットとなるでしょう。

 

人事評価の公平化

スキルマップでは、スキルの評価基準が明確に定められています。つまり、主観ではなく、公正な判断に基づく人事評価を実現できるということ。日本では、実際の能力ではなく、年齢や勤続年数などが重視されることが少なくありません。そこで公平な判断基準を定めているスキルマップを活用すれば、従業員は人事評価に納得し、目指すべきレベルに向かって業務を遂行できるようになるはず。従業員エンゲージメントが向上することで、職場全体の士気も高まるでしょう。

 

スキルマップを作成する7つの手順

ここでは、スキルマップの具体的な作成方法について説明します。

 

スキルマップを作成する目的・方針を明確にする

スキルマップを正しく運用するには、導入目的や方針を明確にする必要があります。目的や目指す方針によって、設定するスキル項目は大きく異なるためです。まずは社内で、業務の全体像を把握できる管理職以上が「スキルマップによって何を解決したいのか」「どのような効果を期待するのか」をすり合わせ、組織としての方向性を統一しましょう。

 

業務に必要なスキルを洗い出す

導入目的・方針が定まったら、業務に必要なスキルを洗い出します。スキルの洗い出しには、業務フローや現在使用中のマニュアルの確認、現場の従業員へのヒアリングなどが参考にできます。

 

洗い出した業務スキルを難易度別に分ける

次に、洗い出した業務スキルを難易度別に階層で振り分けます。ただし、階層が多すぎると分析しにくくなるため、注意が必要です。スキルマップの導入目的によっても異なりますが、3~6階層を目安に振り分けることを目指しましょう。

 

スキルマップの項目を設定する

続いて、具体的なスキル項目を設定します。スキル項目は、大項目から小項目へと細分化するのがコツです。例えば、コールセンターに勤務する電話オペレーターの場合では、大項目を「電話対応力」、小項目を「状況把握能力」「問題解決能力」というように設定します。

 

スキルの評価基準を策定する

スキルマップの項目が決まれば、評価基準の階層数とそれにともなう評価内容を策定します。なお、評価基準の階層が多くなりすぎると管理が大変になるため、できれば4段階程度で設定するのがおすすめです。階層数が決まれば、それぞれで具体的な評価基準を設けます。

例えば、レベル1は「人に教わりながら業務を遂行できる」、レベル2は「単独で業務に取り組める」、レベル3は「人に業務を教えられる」、レベル4は「教育担当者を教育できる」など。なお、評価基準は、誰が担当しても同じ判断となるように作成することが重要です。

 

試験導入とマニュアルの作成を行う

評価基準の策定が終われば、いよいよ試験導入です。試験導入後の効果測定は、現場で運用する従業員からのフィードバックを受ける、評価を行う担当者から意見を聞くといった方法で行います。検証と修正を繰り返し、本格導入できるスキルマップが完成したら、使い方のマニュアルも作成しましょう。円滑に運用するためには、導入目的や評価者、管理する部署などをあわせて記載しておくのがポイントです。

 

スキルマップの運用開始

マニュアルが完成し、従業員へ共有されれば、本格的な運用を開始します。運用開始後も、引き続き現場や評価者からの意見をヒアリングし、さらにブラッシュアップしていきましょう。組織の成長につなげるためには、スキルマップを定期的に更新し、形骸化させないことが大切です。

 

スキルマップが導入されている業界

ここまで、スキルマップの目的やメリット、作成手順などを解説しましたが、実際にどのような業界でスキルマップの導入がされているのでしょうか。ここでは、スキルマップが導入されている業界について紹介します。

 

製造業

製造業では以前からスキルマップの導入が進んでいた業界です。高い専門性や技術力が必要とされる業種のため、スキルマップの活用で従業員のスキル管理を行ってきました。主に、製造部門や技術部門などで活用されています。

例えば、加工の工程、組み立ての工程など、製造業務における業務フローに沿って必要なスキルをリストアップし、スキルマップに落とし込んでいくことが多いです。

 

IT業界

IT業界も、スキルマップの導入が増加している業種のひとつ。製造業と同様に専門性や技術力が求められる業界で、移り変わるトレンドに合わせて常に最新のスキルにアップデートする必要があることが、その背景となっています。

 

職種ごとのスキル項目例

職種によって、必要なスキル項目は異なります。ここでは、3つの職種にポイントを当てて、スキル項目例をご紹介しましょう。

 

営業職に必要なスキル項目例

営業に必要な業務スキルは多岐にわたるため、営業職の能力を具体的に可視化したい企業は少なくありません。そこで、営業職のスキルマップの作成においては、以下のような項目がポイントとなります。

 

  • ・自社製品やサービスに対する知識力
  • ・企業倫理を遵守する能力
  • ・コミュニケーション能力
  • ・顧客への提案力
  • ・顧客との交渉力
  • ・顧客との関係構築力
  • ・課題解決能力
  • ・ヒアリングスキル
  • ・セルフマネジメント能力

 

事務職に必要なスキル項目例

事務職に必要なスキルは、部署や職種によって異なります。例えば、人事労務に携わる事務職と経理職で必要な業務スキルは別物。以下では、人事労務に特化したスキル項目を紹介します。なお、より専門的な人材を育成したい場合は、公的資格を組み合わせて作成するのもおすすめです。

 

  • ・労務に関する法律知識
  • ・スケジュール管理能力
  • ・人事戦略の立案力
  • ・事務処理スキル
  • ・業務に関わる各種資格の取得

 

生産技術職に必要なスキル項目例

生産技術職には、専門性と技術力の高さが求められます。なかには工場の作業員に指示を出す・新製品や設備を導入する・顧客と折衝するといった業務が発生することも。以下は、生産技術職のスキル項目の一例です。

 

  • ・製品や設備に関する知識
  • ・生産管理スキル
  • ・データ処理能力
  • ・コミュニケーション能力
  • ・課題設定能力
  • ・課題解決力

 

最後に

従業員の技能を正しく評価できるスキルマップは、効率的な採用や人材育成・人材配置を促すうえで魅力的なツールです。自社に足りているスキルと不足しているスキルを可視化することで、課題の特定や問題解決にもつながるでしょう。

 

しかし、スキルマップは運用開始するまでにいくつもの段階を経る必要があります。「MENTENA(メンテナ)」は、設備点検の業務進捗から従業員の技能、スケジュール管理に至るまですべてを容易に可視化できるのが特徴です。

 

効率的な業務体制の仕組みを構築したい企業さまは、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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