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2025.03.05

エクセルで修理履歴管理を効率化!今日から始める無料ツールの運用方法

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設備の故障や修理対応に追われていませんか?
修理履歴を適切に管理できていないと、再発防止策の検討や予算管理が難しく、非効率な運用につながってしまいます。

この記事では、無料で始められるエクセルによる修理履歴管理の方法を解説します。さらに、エクセル管理のメリット・デメリットを理解したうえで、無料でダウンロード可能なエクセルツールの活用方法を詳しく説明します。エクセル管理で陥りがちな問題点や、システム導入を検討すべきケースについても言及します。

この記事を読めば、エクセルを使った効率的な修理履歴管理のノウハウがわかり、すぐに運用を始められます。無駄なコストや時間を削減し、設備管理の最適化を実現しましょう。

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目次

修理履歴管理の重要性

「修理履歴管理の重要性」をイメージできる画像

設備や機器の修理履歴を適切に管理することは、製造業にとって非常に重要です。なぜなら、修理履歴は単なる過去の記録ではなく、将来の設備投資やメンテナンス計画、そして工場の安定稼働に直結する重要な経営資源と言えるからです。

 

適切な修理履歴管理を行うことで、予期せぬトラブルを未然に防ぎ、コスト削減や業務効率化を実現することができます。
この章では、修理履歴管理の重要性について、具体的なメリット・デメリットを交えながら詳しく解説します。

 

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事前準備は15分、今日からご利用いただけます。

なぜ修理履歴を管理する必要があるのか

修理履歴を管理する主な理由は以下の通りです。

 

  • 故障の再発防止:過去の故障原因や修理内容を記録することで、同様のトラブル発生時に迅速な対応が可能となり、再発防止に繋がります。例えば、特定の部品が繰り返し故障する場合、その根本原因を調査し、対策を講じることができます。
  • メンテナンス計画の最適化:過去の修理履歴に基づいて、適切なメンテナンス時期や交換部品を予測することができます。これにより、不要なメンテナンスを減らし、コスト削減と設備の長寿命化を実現できます。例えば、定期的な部品交換が必要な場合、適切なタイミングで交換を行うことで、故障による突発的な停止を回避できます。
  • 予算管理の効率化:修理費用や部品交換費用を記録することで、将来的な予算計画を立てやすくなります。過去の修理履歴を分析することで、どの程度の予算が必要かを予測し、適切な予算配分を行うことができます。
  • 設備投資の判断材料:老朽化した設備の修理履歴を分析することで、新規設備への投資判断を行うための材料が得られます。修理頻度や費用が増加している場合、新規設備への投資を検討する必要があるかもしれません。
  • 安全性向上:定期的な点検や修理履歴を記録することで、設備の安全性を確保することができます。特に、人命に関わるような設備の場合、適切なメンテナンスは不可欠です。例えば、労働安全衛生法に基づく定期自主検査の実施状況を記録することで、安全性を確保することができます。

 

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エクセル管理のメリット・デメリット

修理履歴管理の方法として、広く利用されているのがエクセルです。しかし、エクセル管理にはメリットだけでなくデメリットも存在します。導入を検討する際には、両方を理解したうえで判断することが重要です。

 

メリット デメリット
導入コストが低い:多くの企業ですでに導入されているため、追加の費用負担が少ない。 データ共有が難しい:複数人で同時に編集する場合、バージョンの管理が煩雑になり、誤った情報が共有される可能性がある。
操作が簡単:特別な知識やスキルがなくても、比較的簡単に操作できる。 セキュリティリスク:ファイルの紛失や不正アクセスによる情報漏洩のリスクがある。
カスタマイズ性が高い:自社のニーズに合わせて自由にフォーマットを作成できる。 検索機能が限定的:大量のデータのなかから必要な情報を検索するのが困難な場合がある。
テンプレートが豊富:インターネット上で無料のテンプレートを簡単に入手できる。 大規模データの管理に不向き:データ量が増えるとファイルが重くなり、操作性が低下する。

 

これらのメリット・デメリットを踏まえ、自社の規模や運用体制に合った方法を選択することが重要です。小規模な企業や、データ量がそれほど多くない場合は、エクセルでの管理でも十分な効果が期待できます。

しかし、大規模な企業や、データ量が多い場合は、専用のシステム導入を検討する必要があるでしょう。

エクセルで修理履歴管理を始めるための基本ステップ

「エクセルで修理履歴管理を始めるための基本ステップ」をイメージできる画像

エクセルで修理履歴管理を始めるには、いくつかの基本ステップを踏むことで、スムーズな運用が可能になります。適切なツールやテンプレートの選択、入力方法、データ分析、バックアップ、セキュリティ対策まで、それぞれのステップを詳しく解説します。

ツールやテンプレートの選び方とその設定

まず、修理履歴管理に適したエクセルツールやテンプレートを選びましょう。シンプルなものから多機能なものまでさまざまな種類があります。

 

管理したい項目(日付、修理内容、担当者、費用など)を明確にし、それに合ったツールを選ぶことが重要です。自作する場合、例えば以下の項目を含む表を作成するといいでしょう。

 

日付 機器名 修理内容 担当者 費用 備考
2024/08/29 CNC旋盤(A-100) スピンドルベアリング交換 田中 120,000 定期点検時に異音を確認し交換

 

これらの項目は必要に応じてカスタマイズ可能です。例えば、故障箇所の詳細や修理にかかった時間などを追加することもできます。重要なのは、自社の運用に最適な項目を選択し、テンプレートをカスタマイズすることです。

実際の入力方法と運用手順

テンプレートを作成したら、実際にデータを入力していきます。入力ミスを減らすために、ドロップダウンリストや入力規則を活用しましょう。

 

例えば、担当者名や機器名はあらかじめリストを作成しておき、選択式にすることで入力ミスや表記ゆれを防ぐことができます。 また、入力後は定期的にデータを保存し、複数人で共有する場合は共有設定を行いましょう。共有設定を行う際は、アクセス権限を適切に設定することで、データのセキュリティを確保できます。

データの整理と分析の方法

蓄積された修理履歴データは、今後の設備投資やメンテナンス計画に役立ちます。エクセルの機能を活用して、データの整理や分析を行いましょう。ピボットテーブル機能を使えば、特定の期間や機器における修理費用や頻度を簡単に集計できます。

 

また、グラフ機能を使って視覚的にデータを分析することも可能です。例えば、故障頻度の高い機器を特定することで、予防保全に繋げることができます。

定期的なバックアップの重要性

エクセルファイルは、パソコンの故障や誤操作によってデータが失われる可能性があります。定期的にバックアップを取り、安全な場所に保管しておくことが重要です。 外付けハードディスクやクラウドストレージサービスを利用することで、データ損失のリスクを軽減できます。

 

OneDriveやGoogleドライブなどのクラウドサービスは自動バックアップ機能も備えているため、おすすめです。バックアップの頻度は、データの更新頻度に合わせて調整しましょう。毎日更新する場合は毎日、毎週更新する場合は毎週バックアップを取るようにします。

セキュリティ対策

修理履歴には、重要な情報が含まれている場合もあります。不正アクセスや情報漏洩を防ぐために、適切なセキュリティ対策を実施しましょう。 パスワードの設定やアクセス権限の制限は必須です。

 

また、ファイルの暗号化も有効な手段です。エクセルファイル自体にパスワードを設定することで、ファイルを開く際にパスワードの入力を必須にすることができます。

 

さらに、社内ネットワークでファイルを共有する場合は、アクセス権限を設定することで、特定のユーザーのみがファイルにアクセスできるように制限できます。これらの対策を組み合わせることで、より強固なセキュリティを実現できます。

【無料!】設備保全エクセルツールを活用した修理履歴管理

設備保全エクセルツールの仕様イメージ

左)作業履歴の入力画面、右)自動で生成される分析用グラフ

 

この章では、当社が無料で提供している「設備保全エクセルツール」を活用して、設備や機器の修理履歴を効率的に管理する方法を具体的に解説します。

 

無料でも十分な機能を持つツールを活用することで、コストや工数を抑え、修理履歴管理のペーパーレス化を実現できます。

無料エクセルツールの使い方①メリット編

本エクセルツールには以下の4つのメリットがあります。

 

  • 修理履歴など保全作業の記録が簡単に始められる
  • 記録した修理(作業)履歴を簡単に探し出せる
  • 簡易的な進捗管理ができる
  • 予防保全の第一歩を踏み出せる

 

それぞれのメリットについて詳しくは動画で解説しておりますので、ご覧ください。

 

無料エクセルツールの使い方②事前準備編

本エクセルツールの使用前に、設備ロケーションに紐づけて修理(作業)履歴を記録していくためのマスターデータを準備する必要があります。

 

まず、「ロケーション・設備」シートを開き、「工場名」や「製造ライン名」、ロケーションに紐づく「設備名」を入力します。
次に「その他マスタ」シートにて、入力したデータを管理するために、自社の名称にあわせて「作業分類」「作業状況」「部品」「担当者名」を入力します。

 

事前準備はこれだけで、所要時間は15分ほどですぐ利用開始できます。動画でもわかりやすく説明しています。

 

無料エクセルツールの使い方③作業履歴入力編

事前準備が完了したら、実際に修理(作業)履歴を入力していきます。それぞれの項目の入力方法については下記の通りです。

 

  • 作業タイトル:自由入力
  • ロケーション:事前準備で設定したものから選択
  • 設備:上記ロケーションに紐づいたものから選択
  • 作業概要および作業結果:自由入力

 

実際の入力手順についても動画で視覚的にわかるようになっていますので、ご確認ください。

 

 

修理履歴管理のためにシステム導入を検討すべきケース

「修理履歴管理のためにシステム導入を検討すべきケース」をイメージできる画像

このようにエクセルでの修理履歴管理は導入も簡単で便利ですが、運用規模の拡大やデータ量の増加に伴い、限界が見えてくるケースもあります。そのような場合は、設備管理システムの導入を検討することで、より効率的で安全な管理体制を構築できます。

エクセル管理の限界

エクセルは汎用的な表計算ソフトであるため、修理履歴管理に特化した機能は備わっていません。そのため、データ量が増加すると以下の問題が発生しやすくなります。

 

  • ファイルの肥大化による動作の遅延
  • 複数人での同時編集の難しさ
  • データの整合性維持の困難さ
  • 高度な検索や分析機能の不足
  • アクセス権限の設定が複雑

 

特に、複数拠点で修理履歴を共有・管理する場合や、修理履歴データに基づいた詳細な分析が必要な場合は、エクセルでの管理は非効率になりがちです。

システム導入のメリット

専用の設備管理システムを導入することで、エクセル管理の限界を克服し、さまざまなメリットを享受できます。

 

メリット 詳細
データの一元管理 複数拠点の修理履歴をシステム上で一元管理できるため、情報共有がスムーズになり、業務効率が向上します。
リアルタイムな情報共有 システムにアクセスすれば、いつでも最新の修理履歴を確認できます。情報の更新漏れや伝達ミスを防ぎ、迅速な対応が可能になります。
高度な検索・分析機能 故障頻度の高い機器や部品、特定期間の修理費用などを簡単に分析できます。これらのデータに基づいて、予防保全計画の立案や設備投資の意思決定を効率的に行えます。
セキュリティ強化 アクセス権限の設定やデータの暗号化など、セキュリティ対策を強化できます。重要な修理履歴データを安全に保管し、情報漏洩のリスクを低減します。
業務プロセスの自動化 修理依頼の受付から完了報告まで、システム上で一連の業務プロセスを自動化できます。作業効率が向上し、人的ミスを削減できます。
API連携による拡張性 他のシステムとAPI連携することで、データの自動取り込みや出力などが可能になります。既存のシステムとの連携により、より効率的な運用を実現できます。

MENTENAで効率的な修理履歴管理

設備管理クラウドサービスMENTENA

MENTENA(メンテナ)」は、設備保全・設備管理のためのクラウドサービスです。修理を含む作業履歴の管理はもちろん、点検計画の作成や実行管理、在庫管理など、設備管理に必要な機能を網羅しています。直感的な操作性で、誰でも簡単に利用できます。

 

MENTENAを導入することで、エクセル管理では実現できなかった高度な修理履歴の管理・分析が可能になります。1カ月の無料トライアルも提供しているので、まずは試してみて、その効果を実感してみてください。

 

また、今回ご紹介した「設備保全エクセルツール」に蓄積した情報をそのままMENTENA(有料版)にインポートすることで、スムーズな乗り換えが可能です。

まとめ

この記事では、エクセルを使った修理履歴管理の方法について、その重要性から具体的なステップ、当社が無料で提供している設備保全エクセルツールの活用方法まで詳しく解説しました。

 

修理履歴を適切に管理することで、再発防止やコスト削減、設備の長寿命化など多くのメリットが得られます。「まずはエクセルを活用したい」「システム導入はハードルが高い」と感じる方には、設備保全エクセルツールは手軽に始められる有効な手段です

 

 

一方で、データ量が増えてくると検索や分析に時間がかかったり、複数人での同時編集が難しくなるなど、限界も存在します。より高度な管理や分析、チームでの情報共有をスムーズに行いたい場合は、設備管理システムの導入を検討する価値があります。
自社の事業規模やニーズに合わせて最適な方法を選択し、効率的な修理履歴管理を実現しましょう。

 

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製造業向けの業務効率化・業務改善に役立つコラムやセミナー、および有益な資料を通じて、実践的な情報を提供しています。最新のツールの使い方や業界の情報・トレンドを継続的に発信することで、製造業の皆様にとって信頼できる情報源となることを目指しています。

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